がんゲノム検査とは
目 的
遺伝子パネル検査を行い、ご自身のがん細胞のゲノム解析(変異している遺伝子を探すこと)を行うことによって、一人ひとりのがん患者さんに最も適した治療の情報を提供することを目的とします。
対象となる方
下記1と2の両方を満たす方が対象になります。
- 下記いずれかの診断を受けた方
- 病理学的検査によって悪性腫瘍(がん)と診断され、標準治療が終了になった(あるいは終了が見込まれる)固形がん(血液のがんは除く)の患者さん
- 原発不明がんの患者さん
- 希少がん(年間発生件数が人口10万人あたり6人未満のがん)の方
- 全身状態、臓器の機能などから、本検査実施後に検査結果をもとに化学療法が実施できると主治医が判断した方。
がんゲノム検査外来をお受けできない場合
- 診療情報提供書およびがん組織の検体を提出出来ない方。
※がんゲノム検査に用いる組織標本は、原則として、現在おかかりの医療機関で保管されているものを当院へ提出していただくことになります。(リキッドバイオプシーの場合には、組織採取や採血は不要です。)
- 患者さんご本人が受診できない場合。
検査費用の目安
◇がんゲノム検査説明料(自由診療):11,000円(税込み)(検査申込みの有無、検査の種類に関わらず必要となります。)
現在当院で行っている遺伝子パネル検査
《保険診療》
◇Oncoguide NCCオンコパネル
◇FoundationOne CDx
◇FoundationOne Liquid CDx
◇Guardant 360 CDx
検査費用 56,000点(検査提出時 44,000点、説明時 12,000点)
※保険診療のため、患者さんの自己負担割合によって費用が変わります
※その他、診察料、診断料などが別途必要です
※上記費用には、検査後の治療のための費用は含まれません
受診方法
完全予約制となっています。
患者さんからの直接予約は受け付けておりません。
必ずかかりつけ医療機関の医師から、熊本大学病院がんゲノムセンターを通じて予約をお願いします。
当院受診中の方は主治医に相談して下さい。
なお、保険診療での検査の対象になられるかどうかは、主治医からの紹介状を確認したうえで判断させていただきます。また、本検査は、院外・院内の患者さんに関わらず、外来でのみ受け付けます。
がんゲノム検査外来診療日:木曜日午前中 (他の曜日については要相談)
※検査の流れや費用などについてのご質問は、熊本大学病院がんゲノムセンター(TEL:096-373-5643)にお問い合わせください。
外来受診の流れ
検査後の流れ
- 変異していた遺伝子の種類によっては、遺伝カウンセリングを受けていただくことをおすすめする場合があります。(遺伝カウンセリング料が別途必要です。)
- 検査後の治療に関しては、原則として紹介元の医師とご相談いただきます。
お知らせしたいこと
重 要
- がんゲノム検査の結果に基づく治療は、全ての標準治療が終了したあとの選択肢として考慮して下さい。
- がんゲノム検査の結果、効果が期待される薬剤の情報が得られた場合は、「保険診療」のほか、当院もしくは他院において「自由診療(適応外使用を含む)」・「先進医療(保険診療と自己負担との並行による治療)」・「治験や臨床試験」のいずれかにより治療を行う場合があります。このような場合、治療費が高額となることがあります。
- 検査に用いるがん組織や血液の状態によっては、がんゲノム検査を行っても、遺伝子変異情報が得られない場合があります。
- がんゲノム検査を実施しても、あなたのがんの診断や治療に有用な情報が得られない場合があります。
- がんゲノム検査は治療効果が期待できる治療薬の情報を提供しますが、その治療薬の治療効果を保証するものではありません。
患者さんのご紹介をお考えの医師、並びに医療機関の関係各位
〈ご紹介にあたりご留意いただきたいこと〉
- ご紹介いただく患者さんは、標準治療後あるいは終了の可能性が高い固形がんの患者さん、もしくは希少がん・原発不明がんの患者さんであり、PSが0~1の方に限らせていただきます。検査申込から検査結果通知の準備が整うまで、おおよそ2ヵ月程度かかります。特に標準治療に抵抗性となった患者さんは予後が厳しいケースも多いため、この点についても十分ご留意ください。
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本検査は保険診療での検査にあたり、患者さんの同意のもと、がんゲノム情報管理センターへの情報登録が必要になります。そのため、検査の申込みにあたり、臨床情報やこれまでの薬物治療について詳細な経過が必要となりますので、診療情報提供書とともにご準備をお願いいたします。(下記「申込み方法」をご参照ください。)
- 検査後の治療費は上記金額に含まれていません。
- 病理組織検体によるがんゲノム検査にはホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本(ブロック・未染スライド標本)が必要です。(詳細は下記「申込み方法」をご参照ください)
- リキッドバイオプシーは、検査に使用できる組織検体のない場合に限ります。申込時に詳しい状況をお知らせ下さい。
- 検査後の治療に関しても、原則としてご紹介元の医療機関にお願いしております。
〈申込み方法〉
院内よりお申込みの場合 ⇒ がんゲノムセンター 5643までお問い合わせください。
他医療機関よりお申込みの場合
「がん遺伝子パネル検査目的の当院受診について(PDF 875KB・Word 58KB)(※1)」をダウンロード後、ご一読いただき、以下の手順でお申込みをお願いいたします。
- 「がんゲノム検査外来 診療申込書」と「診療情報提供書」の2点を、医療機関からがんゲノムセンターまでFAX送付してください。
宛先:熊本大学病院 がんゲノムセンター(医療サービス課)
FAX:096-373-6287
- 上記1の各原本と、他必要 書類(※1参照)および病理組織標本(HE染色スライドおよびブロック)をご郵送ください。(リキッドバイオプシーの場合には組織標本は不要です。)
宛先:熊本大学病院 がんゲノムセンター (医療サービス課)
〒860-8556 熊本市中央区本荘1-1-1
- 提出いただいた検体の腫瘍細胞割合等を事前にチェック後、外来予約をお取りいたします。