病院長あいさつ
皆様には、常日頃より、熊本大学病院へのご支援を賜りますことに、心よりお礼申し上げます。
さて、本院は、2019年4月1日より、大学法人運営における病院の重要度を考慮し、本学での組織的位置付けを「医学部附属」から「大学附属」とし、病院名称も「熊本大学医学部附属病院」から「熊本大学病院」へと変更し、新たなスタートを切りました。
そこで病院長として、皆様へご挨拶を申し上げます。
新たなスタートとともに本院の理念も、「高度な医療安全管理によって、患者様本位の医療を実践し、医学の発展及び医療人の育成に努め、地域の福祉と健康に貢献する」として改めました。
患者様本位の医療にとって大前提となる基盤は、患者様の安全と安心を第一とする高度な医療安全管理体制であると考えております。よって、本院の理念にも、その思いを反映させ、職員一人一人がその理念を唱えながら、患者様本位の医療を実践していく所存でございます。
本院は、熊本県で唯一の特定機能病院であり、唯一の医育機関として、重要な役割を地域で担ってまいりました。本院は、地域医療において、「最後の砦」として極めて重要な存在であると考えております。そのためにも、国内でも最高レベルの医療を安全に提供するために、手術支援ロボット(ダヴィンチSi)や新生児用救急車の導入、ハイブリッド手術の設置など、最先端の医療環境を整備してまいりました。
また、地域のニーズに応えることのできる先進医療を積極的に推進するために、移植医療センター、がんセンター、高度医療開発センターなどを設置し、診療体制の集約と強化を進めてまいりました。
さらに、平成30年度には、災害医療教育研究センターを設置し、災害医療に従事する人材の養成、行政や地域医療との連携及び市民への啓発、災害時における災害医療派遣体制の構築等、地域に大いに貢献すべく様々な活動に取り組んでおります。
一方、本院の再開発計画は最終段階に入り、西病棟(2002年竣工)、中央診療棟(2006年竣工)、東病棟(2011年竣工)、新外来棟(2014年竣工)が既に運用されております。残すところは、旧建物の取り壊し、外来玄関までスムーズに移動していただける外構の整備だけになりました。今後、本院は、見違えるような快適で安全な環境で質の高い医療・看護ケアを受けていただけるはずです。
我々が、本院の理念を踏まえ、本院を信頼してくださる患者様とそのご家族の皆様に対して、安心・安全に「患者様本位の医療」を実践し続けるためには、医師、看護師、医療技師、事務職員、そして多様なコメディカルが互いに協力し、助け合い、理念を共有することが大事だと考えています。私は、本院が診療、研究、教育のすべてにおいて、オール熊本の地域連携を基盤として、本院と熊本県、市町村、医師会、連携病院との連携を深めながら、地域に貢献したいと考えております。
今後とも、皆様から一層のご支援とご信頼を勝ち得ることができるように、本院職員一同、最善を尽くす所存です。よろしくお願い申し上げます。